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人材不足で危機的状況?!人事担当者が今すぐ取り組むべき3つの対策

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人材不足で危機的状況?!人事担当者が今すぐ取り組むべき3つの対策

会社の経営に必要な要素として「ヒト・モノ・カネ・情報」が挙げられますが、人口減少、少子高齢化が進む日本において「ヒト」の不足が大きな課題となっています。
人材不足が続けば最悪の場合は倒産ということにもなりかねず、すでに危機的状況を迎えている企業も増えています。
この問題に立ち向かうべく、人事担当者が今すぐ取り組むべき3つの対策について解説します。

1. 人材不足が引き起こすリスク

人材不足が続くと、企業はどのような事態に直面するのでしょうか?
倒産に至らなくても、人材不足が続くと様々な問題が発生します。
この章では人材不足が引き起こすリスクについて紹介します。

1-1. 受けた仕事を完遂できず信頼を失う

人材不足になると、これまで通りに商品やサービスを提供することが難しくなります。例えば、納期に間に合わなかったり、商品やサービスの質が低下するといったことが起こってしまいます。このような状態が続くと取引先からの信頼が低下し、取引がストップしてしまう可能性もあります。
さらには品質の低下だけでなく、取り扱う商品によっては致命的な欠陥が発生して顧客や消費者に怪我や体調不良などの悪影響を与えるリスクもあります。
無理な人員で仕事をすることでミスの発生も増えてしまうでしょう。

1-2. コア業務に着手できない

日々の仕事を回すだけで精一杯になってしまい、経営企画や事業企画、商品企画といった、次の一手につながるようなコア業務に着手できなくなってしまいます。目の前のことは何とか進めることができても、中長期的な取り組みができなくなってしまうので、気がついたら経営が悪化していた、時代に取り残されていた…なんてことにもなりかねません。

1-3. 労働環境が悪化する

人材不足になると、限られた人員で仕事を回さなければならないため、労働時間が長くなってしまうことが多いです。休日返上で働かなければならないということもあるでしょう。慢性的な長時間労働は従業員の心身の健康を蝕みます。労働災害のリスクも増加するでしょう。
働いた分だけ給与に還元されるというのであればまだモチベーションも保てますが、人材不足を補うための長時間労働の場合、給与に反映されるほどの余裕がないことが多いです。このような状態が続けば、心身の不調や会社への不満によって休職や退職をする人が増加してしまうでしょう。

1-4. 人間関係が悪化する

労働環境が悪化すると心の余裕がなくなってきますので、人間関係も悪化する傾向にあります。大変な中でも支え合える仲間、信頼できる上司がいれば乗り越えられるかもしれませんが、人間関係が悪化すると拠り所もなくなり、退職という決断をする人が増加するリスクがあります。

2. 人材不足を解決するために今すぐ取り組むべき3つの対策

人材不足のまま何の対策も取らずにいれば、状況は悪化する一方です。
人事担当者は、今すぐにでも動き始めることをオススメします。
この章では、今すぐ取り組むべき3つの対策についてご紹介していきます。

①新しい人材を採用する
②既存人材を活かす
③人材の流出を防ぐ

2-1. 新しい人材を採用する

人材不足を解決するための方法として、まず考えられることといえば増員でしょう。
ただ、多くの業界・会社で人材不足が続いているため、簡単に採用はできません。
採用活動を成功させるためには「これまでのやり方を見直すこと」と「新しい方法を取り入れること」の2つの視点が必要です。人不足が続いている中で同じ採用方法を続けていても、新しい人材を採用することは難しいです。まずはこれまでのやり方を見直してみましょう。
見直すポイントは「採用条件」「採用ターゲット」「採用手法」です。見直すと同時に、これまでのやり方に固執せず柔軟に新しい方法を取り入れていきましょう。

「採用条件」の見直しの際には、本当に必要なスキルや経験とはどんなことなのかを洗い出しましょう。条件が多ければ多いほど採用難易度が上がります。条件の緩和ができれば応募の増加が期待できますし、スキルは不十分でも人物面での魅力がある人と出会えるかもしれません。
「採用条件」を見直せば、「採用ターゲット」は広がることが多いですが、スキルや経験だけでなく、年齢層や国籍なども広げて考えてみましょう。人口減少が続く日本において60歳以下の日本人労働者は減少する一方です。ここに固執していてはいつまでたっても人材不足が解消されない可能性があります。体力も気力も十分にある60代以上のシニアや、専門的なスキルを持った外国人人材にも目を向ける必要があるでしょう。
「採用手法」といえば、求人広告やナビサイトへの掲載、人材紹介が主流でしたが、今は様々な採用手法が生まれています。広告や紹介のように待つだけではなく、企業から直接候補者に働きかける形式のダイレクトリクルーティングや、社内の人が持つネットワークから自社に最適な人材を紹介してもらう形式のリファラル採用など、新しい採用手法の導入も検討しましょう。超売り手市場と言われる今、待っているだけの採用活動では人材不足の解消は難しいです。

もう一つ、新しい人材を採用する時に忘れてはいけない視点が「ミスマッチを起こさないこと」です。人員が確保できたとしても、ミスマッチが発生してしまうと早期離職につながったり、期待していたような活躍がみられなかったりして、結局人材不足の解消には至りません。ミスマッチを防ぐという観点も持って、選考プロセスを検討しましょう。できるだけ手間をかけずにミスマッチを防ぐためには、適性検査の導入が有効です。Web形式で受検してもらえば企業側の手間は最小限ですみますし、候補者の本来の姿を知るための客観的データを取得することができます。

2-2. 既存人材を活かす

個々の社員がこれまで以上のパフォーマンスを発揮することができれば、人材不足の解消につながります。
既存の人材を活かして生産性を高めるためには、「育成」「IT化」がポイントとなります。

既存社員を「育成」することにより個々のスキルが高まり、同じ人員でもこれまで以上の成果をあげることができるようになります。
社員育成のためにできることとして、研修内容の充実が挙げられます。新人を早期戦力化するためには初期研修の充実が必要ですし、中堅社員には新しいステップに進めるような研修の構築が求められます。ベテラン社員においても、まだまだ習得するべき知識やスキルはあるでしょう。それぞれの段階にマッチした研修を行うことで、社員育成が進みます。社内に十分な研修ノウハウがない場合は、外部研修を活用するのも手です。
十分に力を発揮してもらうためには、精神的な安定も重要なポイントです。スキル面のサポートに加えて、メンタルサポート体制も充実させる必要があります。心理カウンセラーなどの専門家に相談できる機会や窓口を設けたり、上司との定期的な面談の実施で不安を解消したりといった対策が挙げられます。同僚や先輩などに相談がしやすくなるので、普段から社内のコミュニケーションを活性化しておくことも大切です。

既存社員にとってより働きやすい環境を作ることもまた、既存社員を活かすことにつながります。そのキーポイントとなるのが「IT化」です。IT化は現代の業務効率化には欠かせません。手書きや手入力をしていた業務をシステム導入によって自動化したり、目視で確認していたものをAIカメラを使って自動化したりすることができれば、大幅な時間短縮ができますし、業務によっては完全に不要になるものもでてきます。ロボットやシステムに任せられるところは任せて、人はコア業務に徹することができれば生産性の向上も期待できるでしょう。

2-3. 人材の流出を防ぐ

退職者が増えてしまうと、人材不足は加速します。一人退職者が出ればその人の仕事を残りの従業員でカバーしなければならず、どんどん仕事はハードになっていくのでさらなる退職者を産むリスクがあります。
人材の流出を防ぐためには、人材の活用の際にも挙げていた「労働環境の改善」に加えて「待遇面の改善」も重要です。

日々の業務が効率化されることによって、残業時間の減少や十分な休暇の取得ができるようになり、ワークライフバランスが整えば日々の仕事にも前向きに取り組むことができるでしょう。働き方の選択肢を増やすことも、労働環境の改善の一つです。リモートワークができる環境や文化が整っている、フレックスタイム制である、時短勤務がしやすいといった環境であれば、子育てや介護などとの両立もしやすいでしょう。不安定な世の中で生き抜くために、副業をしたいと考える人も増えているので、副業を許可することも働き方の選択肢を増やすことにつながるといえます。自社の状況に応じて検討しましょう。

「待遇面の改善」については、始めから給与を上げることは難しい場合が多いと考えられます。将来的には給与アップを実現していく必要はありますが、公平な評価制度の策定であればすぐにでも取り掛かることができます。評価制度の変更は全ての人にとって必ずしも歓迎されないかもしれませんが、会社のために頑張ってくれている人を正しく評価できる仕組みは整えるべきでしょう。

3. まとめ

人材不足によって、会社が危機的状況に陥る可能性は十分にあります。一度人材不足になってしまうと業務全体に余裕がなくなり、新しく人を採用したり、育てたりといった部分に労力を割けないと感じるかもしれません。だからといって、何の手も打たずにいれば状況は悪化するばかりです。
取り返しがつかなくなる前に、少しでも早く①新しい人材を採用する②既存人材を活かす③人材の流出を防ぐの3つの対策に着手しましょう。

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